逢瀬

2003年1月30日
人差し指か中指を立てる程度、1年間に逢う。
恋人と呼ぶほどの関係ではないのかもしれない。
私とMさんはただそこにある点と点のような関係だと思うときがある。
しばしば「繋がっている」という言葉で表す男女の関係だが、私とMさんに関してその言葉は当てはまらないのでないかと思う。
かろうじて繋がっていると感じられる行為はメールの回数だろう。
メールがなければ私はたぶんMさんを思い出すことを限りなく忘れてしまうような気がする。携帯電話が振動し、一日の終わりにMさんから届くメールで私はMさんという人を思い出す。

私とMさんが交わすメールの回数は、会話する回数と比例しない。お互いにメールを書き、送るという行為によってのみ自分の気持ちや出来事を相手に伝える。
私とMさんは会話をしない二人だ。お互いの声を欲しない二人だ。電話で・・・声で気持ちを伝える事は皆無といっても過言ではない。
それでも私はMさんが好きだ。確かに「ここ」に好きだという気持ちが存在している。ゴウゴウと燃える炎のような気持ちではなく、近づくとホッと暖かくなるような焚き火のようなものが。

振り向くといつもそこにいてくれる人だから、だろうか。
安心を与えてくれる人だから、だろうか。


だが、時にその安心感は、穏やかすぎることで私に刺激的なものを渇望させる。

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